『THE WARRIORS』レビューその2
前回に引き続き、Mighty Jam Rockの17作目のアルバム『THE WARRIORS』のレビューその2です。
5.『Primary』
<JUMBO MATTCH>
都会的なリディムの上でJUMBO MATTCHがレゲエの現場の魅力について、具体的に教えてくれています。
郊外から都会のクラブへ向けて車に乗り、高速道路を走りながら聞きたい曲です。
タイトルの「Primary」は日本語に訳すと「基本の」、「根本の」という意味で、みんなの根っこの部分を変えるぐらいレゲエは魅力的ですよというメッセージが伝わってきます。詳しくは現場で。
6.『RUN UP』
<BOXER KID/BIG BEAR>
BIG BEARを迎えたパーティーチューン。
ミラーボール、お酒の入ったグラス、踊る男女が目に浮かびます。
ダンスに来たなら一目をはばかることなく騒げばいい。だって今夜はパーティーなんだからという事を教えてくれる曲です。
大人になると周りを気にするがあまりに、全開で楽しめない事が多々ありますが、この曲を聞いてランドセルを玄関に放り投げて遊びに行くように、明日の事は気にせず全開で楽しみましょう。
7.DAYDREAM BELIEVER feat. BAGDAD CAFE THE trench town
<JUMBO MATTCH/TAKAFIN/BOXER KID>
タイトルは忌野清四郎さんと同じで、リリース前の曲名が発表された時はサビの部分はカバーで来るのかなと思っていましたが、実際はオリジナルです。
BAGDAD CAFEとのコンビネーションで、バンドならでは良い音が鳴り響いています。
3者3様の言葉の中に「夢に向かっ突き進めよ」というメッセージが込められています。
晴れた昼下がりの服部緑地公園で、ほろ酔いになりながら聞きたい曲です。
最後のサビ後のアウトロも長めで、たい焼きのしっぽまでアンコが入っているぐらいのお得さがあります。
8.『カタニハマラナイ』
<TAKAFIN>
どこかで聞いた事のあるリディムだなとおもったら、2005年にリリースされたBOXER KIDの「NO MORE TIME FOR LOSE」と同じリディムという事が分かりました。
同じリディムを何回も使うのがレゲエの醍醐味、まさにカタニハマラナイSTYLE。
疲れて無いのに「お疲れ様」と言ったり、雑談の時に「良い天気ですね」と言ったり、ついつい型にはまっている日常ですが、この曲を聞いて、「ワーグワン」と切り出して雑談を始めてみましょう。
「マニュアルで無愛想、まるでモアイ像」という言い回しが痛烈ですし、サビは前と後ろのどちらも韻を踏むスタイルで心地良いです。